Ruby 1.9.3 リファレンスマニュアル > ライブラリ一覧 > erbライブラリ > ERBクラス
クラスの継承リスト: ERB < Object < Kernel < BasicObject
eRuby スクリプトを処理するクラス。
従来 ERbLight と呼ばれていたもので、 標準出力への印字が文字列の挿入とならない点が eruby と異なります。
ERB クラスを使うためには require 'erb' する必要があります。
例:
require 'erb' ERB.new($<.read).run
trim_mode は整形の挙動を変更するオプションです。次の振舞いを指定できます。
trim_mode に指定できる値は次の通りです。
実行例:
# スクリプト <% 3.times do |n| %> % n = 0 * <%= n%> <% end %> # trim_mode = nil, '', 0 % n = 0 * 0 % n = 0 * 1 % n = 0 * 2 # trim_mode = 1, '>' % n = 0 * 0% n = 0 * 1% n = 0 * 2 # trim_mode = 2, '<>' % n = 0 * 0 % n = 0 * 1 % n = 0 * 2 # trim_mode = '%' * 0 * 0 * 0 # trim_mode = '%>', '>%' * 0* 0* 0 # trim_mode = '%<>', '<>%' * 0 * 0 * 0 # スクリプト <% 3.times do |n| -%> % n = 0 <%- m = 0 %>* * <%= n%> <% end -%> # trim_mode = '%-' * * 0 * * 0 * * 0 # スクリプト <% 3.times do |n| %> % n = 0 <%- m = 0 %>* * <%= n%> <% end %> # trim_mode = '%' * * 0 * * 0 * * 0
ERB は入力した文字列と同じエンコーディングの文字列を返すのがデフォルト の動作ですが、以下のようにマジックコメントを指定すると、ERB によって生 成される文字列のエンコーディングを指定することができます。
# -*- coding: UTF-8 -*- require 'erb' template = ERB.new <<EOF <%#-*- coding: Big5 -*-%> __ENCODING__ is <%= __ENCODING__ %>. EOF puts template.result # => __ENCODING__ is Big5
new(str, safe_level=nil, trim_mode=nil, eoutvar='_erbout') -> ERB
[permalink][rdoc]eRubyスクリプト から ERB オブジェクトを生成して返します。
version -> String
[permalink][rdoc]erb.rbのリビジョン情報を返します。
def_class(superklass=Object, methodname='erb') -> Class
[permalink][rdoc]変換した Ruby スクリプトをメソッドとして定義した無名のクラスを返します。
def_method(mod, methodname, fname='(ERB)') -> nil
[permalink][rdoc]変換した Ruby スクリプトをメソッドとして定義します。
定義先のモジュールは mod で指定し、メソッド名は methodname で指定します。 fname はスクリプトを定義する際のファイル名です。主にエラー時に活躍します。
例:
erb = ERB.new(script) erb.def_method(MyClass, 'foo(bar)', 'foo.erb')
def_module(methodname='erb') -> Module
[permalink][rdoc]変換した Ruby スクリプトをメソッドとして定義した無名のモジュールを返します。
filename -> String
[permalink][rdoc]エラーメッセージを表示する際のファイル名を取得します。
filename= -> String
[permalink][rdoc]エラーメッセージを表示する際のファイル名を設定します。
filename を設定しておくことにより、エラーが発生した eRuby スクリプトの特定が容易になります。filename を設定していない場合は、エラー発生箇所は「 (ERB) 」という出力となります。
result(b=TOPLEVEL_BINDING) -> String
[permalink][rdoc]ERB を b の binding で実行し、結果の文字列を返します。
run(b=TOPLEVEL_BINDING) -> nil
[permalink][rdoc]ERB を b の binding で実行し、結果を標準出力へ印字します。
set_eoutvar(compiler, eoutvar = '_erbout') -> Array
[permalink][rdoc]ERBの中でeRubyスクリプトの出力をためていく変数を設定します。
ERBでeRubyスクリプトの出力をためていく変数を設定するために使用します。 この設定は ERB#new でも行えるため、通常はそちらを使用した方がより容易です。 本メソッドを使用するためには、引数にて指定する eRuby コンパイラを事前に生成しておく必要があります。
src -> String
[permalink][rdoc]変換した Ruby スクリプトを取得します。