Ruby 1.9.2 リファレンスマニュアル > ライブラリ一覧 > 組み込みライブラリ > Fileクラス > fnmatch

singleton method File.fnmatch

fnmatch(pattern, path, flags = 0) -> bool[permalink][rdoc]
fnmatch?(pattern, path, flags = 0) -> bool

ファイル名のパターンマッチ fnmatch(3) を行います。 path が pattern にマッチすれば真を返します。そうでない場合には false を返します。

[PARAM] pattern:
パターンを文字列で指定します。ワイルドカードとして `*', `?', `[]' が使用できます。 Dir.glob とは違って`{}' や `**/' は使用できません。
    %w(foo foobar bar).each {|f|
      p File.fnmatch("foo*", f)
    }
    # => true
         true
         false
[PARAM] path:
パスを表す文字列を指定します。
[PARAM] flags:
パターンマッチの動作を以下で述べる定数の論理和で指定します。 flags のデフォルト値は0(フラグ指定なし)です。

引数 flags に指定できる定数は以下のとおりです。 これらの定数は File::Constants で定義されていますが、 File クラスの親クラスの IO が File::Constants をインクルードしているので、 これらの定数は File::FNM_NOESCAPE などとして参照可能です。

FNM_NOESCAPE

エスケープ文字 `\' を普通の文字とみなします。

デフォルトでは \ を伴う任意の文字はその文字にマッチしますが、 このフラグをつけると、\ が普通の文字として扱われます。

  p File.fnmatch('\a', 'a')                       # => true
  p File.fnmatch('\a', '\a', File::FNM_NOESCAPE)  # => true

前者で * は、エスケープされているので "*" そのものにマッチ します。

  p File.fnmatch('\*', 'a')                       # => false
  p File.fnmatch('\*', '\a', File::FNM_NOESCAPE)  # => true

単体の \ は、このフラグの有無に関わらず \ にマッチします。 (シングルクォート文字列中では \\ は、\ であることに注意)

  p File.fnmatch('\\', '\\')                      # => true
  p File.fnmatch('\\', '\\', File::FNM_NOESCAPE)  # => true
FNM_PATHNAME

ワイルドカード `*', `?', `[]' が `/' にマッチしなくなります。 シェルのパターンマッチにはこのフラグが使用されています。

  p File.fnmatch('*', '/', File::FNM_PATHNAME)   # => false
  p File.fnmatch('?', '/', File::FNM_PATHNAME)   # => false
  p File.fnmatch('[/]', '/', File::FNM_PATHNAME) # => false
FNM_CASEFOLD

アルファベットの大小文字を区別せずにパターンマッチを行います。

  p File.fnmatch('A', 'a', File::FNM_CASEFOLD)   # => true
FNM_DOTMATCH

ワイルドカード `*', `?', `[]' が先頭の `.' にマッチするようになります。

  p File.fnmatch('*', '.', File::FNM_DOTMATCH)           # => true
  p File.fnmatch('?', '.', File::FNM_DOTMATCH)           # => true
  p File.fnmatch('[.]', '.', File::FNM_DOTMATCH)         # => true
  p File.fnmatch('foo/*', 'foo/.', File::FNM_DOTMATCH)   # => true