Ruby 1.9.3 リファレンスマニュアル > ライブラリ一覧 > 組み込みライブラリ > Kernelモジュール > open
open(file, mode_enc = "r", perm = 0666) -> IO
[permalink][rdoc]open(file, mode_enc = "r", perm = 0666) {|io| ... } -> object
file をオープンして、IO(Fileを含む)クラスのインスタンスを返します。
ブロックが与えられた場合、指定されたファイルをオープンし、 生成した IO オブジェクトを引数としてブロックを実行します。 ブロックの終了時や例外によりブロックを脱出するとき、 ファイルをクローズします。ブロックを評価した結果を返します。
ファイル名 file が `|' で始まる時には続く文字列をコマンドとして起動し、 コマンドの標準入出力に対してパイプラインを生成します
ファイル名が "|-" である時、open は Ruby の子プロセス を生成し、その子プロセスとの間のパイプ(IOオブジェクト)を返し ます。(このときの動作は、IO.popen と同じです。 File.open にはパイプラインを生成する機能はありません)。
Perlと異なりコマンドは常に `|' で始まります。
[SEE_ALSO] File.open,IO.popen,IO.open
文字列("mode" か "mode:ext_enc" か "mode:ext_enc:int_enc" という形式)か 整数(File::Constants モジュールの定数の論理和)を組み合わせて指定します。
mode は以下の三つのうちのいずれかです。
ファイルを読み込みモードでオープンします。(デフォルトのモード)
ファイルを書き込みモードでオープンします。 オープン時にファイルがすでに存在していれば その内容を空にします。
ファイルを書き込みモードでオープンします。 出力は 常に ファイルの末尾に追加されます。 例えば、ファイルオープン中にファイルのサイズが小さ くなってもその末尾に出力されます。
以上の3つの後に "+" があれば、ファイルは読み書き両用モード (RDWR) でオープンされます。
ファイルの読み書き位置は先頭にセットされます。
"r+" と同じですが、オープン時にファイルがすでに 存在していればその内容を空にします。
"r+"と同様、ファイルの読み込み位置は先頭にセットされますが、 書き込みは常にファイル末尾に行われます。書き込みは IO#seek などの影響を受けません。
これらのいずれに対しても "b" フラグを ("r+b"のように) つけることがで きます (整数なら File::BINARY )。この場合、バイナリモードでオープン します (ただし、DOS/Windowsのようにシステムがテキスト/バイナリでファイルを区別する場 合に限ります)
改行をLFに揃えます。一言で言えばPEP:278 https://www.python.org/dev/peps/pep-0278/のことです。
CR、LF、CRLFのいずれをもLFとして読み込む。
CR、LF、CRLFはいずれもそのまま読み込まれる。
"rt"と"rb"のどちらの扱いになるかはプラットフォーム依存。 (Unix系ならばなら"rb"、mswinやmingwなら"rt"扱いとなる)
LFはそのままLFとして書き込まれる。
LFはLFのままか、CR+LFか、どちらかになる。どちらになるかはプラットフォーム依存。 (Unix系ならばLFのまま、mswinやmingwならばCRLFとなる)
なお、以上のCR、LF、CRLFは入力のエンコーディングを解釈した後に処理されます。例えば、UTF-16LEでは、LFはバイト列"\x0a\x00"のことになります。
ext_enc(外部エンコーディング)が指定されている場合、 読み込まれた文字列にはこのエンコーディングが指定され、 出力する文字列はそのエンコーディングに変換されます。
ext_encが'BOM|'で始まる場合、その入力に含まれるBOMはあらかじめ削られます。 また、BOMがあった場合、入力された文字列にはそのBOMに対応するエンコーディングが設定されます。
# BOMでUTF-16BEかLEかを判別する例 File.open("utf16.txt", "rb:BOM|utf-16"){|file| .... }
int_encも指定されていた場合、入力された文字列をext_encでエンコーディングされた文字列とみなしてint_encへと変換し、その結果にint_encを設定して返します。
open(name, mode = 'r', perm = nil, options = {}) -> StringIO | File
[permalink][rdoc] [redefined by open-uri]
open(name, mode = 'r', perm = nil, options = {}) {|ouri| ...} -> nil
[redefined by open-uri]
name が http:// や ftp:// で始まっている文字列なら URI のリソースを 取得した上で StringIO オブジェクトとして返します。 StringIO オブジェクトは OpenURI::Meta モジュールで extend されています。
name に open メソッドが定義されている場合は、*rest を引数として渡し name.open(*rest, &block) のように name の open メソッドが呼ばれます。
これ以外の場合は、name はファイル名として扱われ、従来の Kernel.#open(name, *rest) が呼ばれます。
ブロックを与えた場合は上の場合と同様、name が http:// や ftp:// で 始まっている文字列なら URI のリソースを取得した上で StringIO オブジェクトを 引数としてブロックを評価します。後は同様です。 StringIO オブジェクトは OpenURI::Meta モジュールで extend されています。
例:
require 'open-uri' sio = open('http://www.example.com') p sio.is_a?(OpenURI::Meta) # => true p sio.content_type puts sio.read
[SEE_ALSO] OpenURI.open_uri